プラークと歯石の違い、わかりますか?

こんにちは!みや歯科医院のスタッフAです!
今回は、歯医者さんでよく聞く「プラーク」や「歯石」について、できるだけわかりやすく説明していきます。
「どっちも歯の汚れでしょ?」と思う方も多いのですが、実は性質も、でき方も、取り方もまったく違います!


目次

まずは順番を整理!

歯の表面に汚れがつく流れは、次のように進みます。

ペリクル → プラーク → 歯石

この3つは時間とともに変化していく関係なんです。

1. ペリクルってなに?

歯をきれいに磨いた直後でも、数分後には唾液中のたんぱく質が歯の表面にくっついて、薄い膜(ペリクル)ができます。

これは自然にできる“保護膜”のようなもので、歯を守る働きもありますが、同時に細菌がくっつく足場にもなってしまいます。

2. プラーク(歯垢)

ペリクルの上に、口の中の細菌が集まってくると**プラーク(歯垢)**ができます。
プラークは白っぽくてネバネバしており、歯にしっかりくっついています。
うがい程度では取れません。

プラークの中には、

  • ミュータンス菌(むし歯菌)
  • ラクトバチルス菌
  • アクチノマイセス菌 など
    約600種類・1mgあたり1〜2億個もの細菌が存在すると言われています。

細菌たちは食べ物に含まれる糖分をエサにして酸を出します。
この酸が歯の表面を溶かし始めると「むし歯の始まり」です。
さらに、細菌が出す毒素が歯ぐきに炎症を起こし、「歯肉炎」や「歯周病」の原因にもなります。

3. 歯石(しせき)

プラークをそのまま放っておくと、唾液に含まれるカルシウムやリン酸などのミネラルが沈着して、石のように固まります。
これが歯石です。

できるまでの期間は人によって違いますが、早い人で2〜3日、遅くても2週間くらいで固くなります。

歯石には2種類あります👇

  • 歯肉縁上歯石(見えるところ)…黄白色で、比較的やわらかめ
  • 歯肉縁下歯石(歯ぐきの中)…黒っぽく硬く、除去が難しいタイプ

歯石自体はもう“石”なので、細菌はほとんど生きていません。
でも、表面がザラザラしているため、また新しいプラークがくっつきやすくなるという悪循環を生みます。

資料提供 公益財団法人ライオン歯科衛生研究所

プラークと歯石のちがい

比較項目プラーク歯石
性質柔らかくネバネバ硬くてザラザラ
白~黄白色黄~茶褐色・黒っぽい
できるまでの時間数時間数日~2週間
除去方法歯ブラシやフロスでOK歯科医院で除去のみ
主な影響むし歯・歯肉炎歯周病の進行、再付着の原因

予防のコツ

プラークが歯石になる前に取り除くことが何より大切です!
そのためには…

  • 一人一人に合った正しいブラッシングで磨く
  • 1日1回はフロス歯間ブラシで歯と歯の間を清掃
  • 3〜6か月に一度は歯科医院でプロのクリーニング

これだけで、歯石になる前にしっかり予防ができます。
また、普段の食生活もお口の中なのでとても関係しています。糖分をとりすぎないことや、よく噛んで唾液を出すことも大切です。

🌿まとめ

  • ペリクルは細菌がくっつく足場
  • プラークは細菌の塊で、むし歯や歯肉炎の原因
  • 放っておくと歯石になり、歯科医院でしか取れない

毎日のちょっとしたお手入れで、歯石を作らせないことが一番の近道です✨
健康な歯ぐきを守るために、今日から意識してみましょう!

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